なぜ売上げが伸びないのか?-⑦時代の変化についていけない

時代が変われば必要となる製品や技術も変わって来ます。それにも関わらず、同じ製品や技術を同じような売り方をしているだけでは、遅かれ早かれ時代に付いて行けなくなり売上げも減少して行くでしょう。どんな製品や技術も何時かは寿命が来るので、生き残るためには時代の流れを読んで変化させて行く必要があります。しかし売上げが好調の時には良い状態が続くと思ってしまうため、変化が見え始めて来た時にはすでに手遅れとなってしまうことも多々あります。一時期は携帯電話でトップ企業であったノキアなどが良い例でしょう。

一般論になりますが、日本人は画一的な教育を受けて来たせいか、同じような考え方をする傾向があるように思えます。“阿吽の呼吸”が重要視され、少しでも人と違う意見を出したりや見方をすると、異端児扱いされることが多くないでしょうか?例外を許さずに同じ考え方を良しとするのは、製造オペレーションなどの標準化を重視する分野では強みを発揮するのですが、新規開発をしたり他社と切り口を変えたり、新しいことにチャレンジ必要のある新規開発や営業分野ではマイナスに働きます。まだ誰も手を付けていない“ブルーオーシャン”を目指すのであれば、その他大勢を同じことをしていては見つけることは不可能です。(但し、ただ単に人と違う意見を言うだけや、不平不満を言うだけの場合は事情が異なるので、その点は注意が必要です。)

変化は不安定をもたらすので、人間は殆どの人が変化を嫌います。しかし変化をもたらす人をラインから外してしまっては、結果として益々変化が起き難くなります。特に経営者が保守的な場合、新しいアイデアが社内から出て来ることは絶対にありません。もし新しいものが生み出されていない環境が続くのであれば、それは会社の雰囲気が変化を受け入れないのかも知れません。そして殆どの場合は、そうした環境を経営者自身が作り出してしまっているようです。新しい試みが出来るようになっているか、見直してみてはいかがでしょうか?